石原夏織、“進化”の夏。デビューからの1年と4ヶ月を振り返る

「夏の織姫」が名前の由来で、誕生日は8月6日。まぶしい太陽の光が似合う彼女と、夏休みの1日を一緒に過ごすことができたら……。

そこで、今回は「夏休み」をテーマに、ノスタルジックな一軒家で撮影を行った。かき氷を食べたり、庭で水まきをしたり、畳の部屋に寝転んでみたり。1カットごとに楽しそうな笑い声が響き渡った。

そんな石原夏織の3rdシングル『TEMPEST』は、キーが高くテンポが速い難曲。しかし想像よりもすんなりと楽しく歌うことができたという。これまでの蓄積があったからだろう。

デビューして2回目の夏。“進化”の夏。石原夏織はさらに輝きを増していく。


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新曲『TEMPEST』は、これまでの蓄積があったから歌えた

――7月17日に3rdシングル『TEMPEST』が発売されますが、この楽曲はTVアニメ『魔王様、リトライ!』OP主題歌に決定しています。プレッシャーは感じますか?プレッシャーよりは、素直にうれしかったです! TVアニメの主題歌を担当させていただくことは、私自身も初めてのことなので。『魔王様、リトライ!』と出会えたおかげで『TEMPEST』という大好きな曲が生まれたのでとても感謝しています。

ただ、実感がわかない部分もあります。自分の歌が、自分が出演している作品(石原さんはルナ・エレガント役)で流れるってどういうことなんだろう!?って、未知な感じで。わくわくしています。

――この楽曲は、石原さんご自身で選んだものですか?はい。今回もコンペで、数ある中から選ばせていただいたんですけど。作品のイメージと自分のテイストに合うのは、これしかないよね!?って、みんなで意見が一致しました。――石原さんご自身が「自分らしいな」と感じた理由を教えてください。リズムが難しく、歌詞も言葉が詰まっている感じが自分らしいかなと。この曲はただカッコいいというだけではなく、癖になって何度も聴いてしまう中毒性もあると感じたので、ぜひ私が歌いたいと思いました。――レコーディング中に印象的だったことはありますか?今回の曲は、テンポというか言葉の言い回しが、すごく速いんです。リズムに乗るのが大変なので、ドキドキしながらレコーディングに挑みました。「自分でこの曲を選んだけど、歌えなかったらどうしよう!?」って。最初はガチガチに緊張してました(笑)。――どのようなディレクションを受けましたか?カッコよく、凛とした女性を意識して歌うようにと、ディレクションしていただきました。これまでにもカッコいい曲を何曲か歌っているので、すぐに対応できたのですが、キーが高い部分はどうしても難しく、そのパートが近づくたびに「来るぞ! 来るぞ!」と心の中で思っていました(笑)。最終的に「凛としたいいやつ、いただきました!」と言ってもらえたときはうれしかったです!――これまでの蓄積があってこその『TEMPEST』なんですね。これまでに培ってきたものが大きかったみたいで、想像よりもすんなり楽しく歌えました。「こんなに気持ちよく歌うことができるんだ」って、すごくうれしかったです。

デビューして得られたのは、「なんとかなる」という自信

――2018年3月21日にデビューされてから約1年と4ヶ月。改めてデビュー以降を振り返っていただけますか?シングルを2枚出して、アルバムを1枚出して、25歳のバースデーイベントと、年末には1st ライブ「Sunny Spot Story」も行いました。まだ1年と4ヶ月なんですけど、もっと長く活動しているような気持ち。どの場面を切り取ってもすごく濃厚で、楽しい瞬間ばかりでした。――大きなイベントが続いて、ずっと忙しかったのでは?そうですね。ひとつのシングルを作り終わったらもう次の作品に取り掛かっていることが多かったです。でも楽しいからか、「忙しくてツラい」ということは全然なかったです。

私はお休みも欲しくなるタイプなんですけど、この1年半はお仕事に夢中でした。本当にずっと、「こんな楽しい思いをさせてもらえるなんてありがたいことだ……!」と感謝の気持ちでいっぱいです。――デビュー時のインタビューで、ひとりでの活動には不安もあった…とお話されていましたよね。デビューにあたって、「自信を持つ」というのが、自分の中では一番大きな課題でした。歌の活動は大好きだけど、どうしても自分に自信が持てなくて……。

ですが、いろいろ経験させていただいたことで不安もなくなりました。自分でもすごく成長したなって感じるところなんですけど。

やっぱりこうしてインタビューを受けるにあたっても、うまくしゃべれなかったり、話している途中で何をしゃべってるかわかんなくなっちゃうことが多かったので。……って、今でもあるんですけど(笑)。――大丈夫ですよ(笑)。それでも、「まぁ自分らしくっていいか」って前向きに捉えられるようになったのは、デビューしてから、ファンのみなさんと交流する機会がたくさんあったからなんです。――交流する機会というと?「お渡し会」とかで直接お話する機会があって、そこでCDの感想とか思いを伝えてもらえたんです。自分としては「うまくいかなかったな」と落ち込んでいたことが、ファンのみなさんには「よかったよ」と受け入れてもらえることもありました。

ファンのみなさんと交流する中で得た自信や信頼、楽しさっていうのが私の心の支えになっています。

夏休みの思い出といえば、家族で過ごした「箱根旅行」

――さて、きょうの撮影は「夏休み」がテーマでした。インタビューでも、夏休みの思い出について教えていただきたいのですが、子どもの頃、毎年、家族旅行をされていたんですよね。はい。毎年、神奈川県の箱根に連れて行ってもらっていました。大涌谷や、忍野八海という山梨県のすごくキレイな池に足をのばして、鯉などの魚を見たり、フルーツ味のソフトクリームを食べたり。夏の恒例行事でした。

小さい頃は、1ヶ月前からその旅行の準備をしていたくらい(笑)、ずっと楽しみにしてました。――どんな準備をしていたのですか?持っていくゲームとお菓子を買っておくんです。それでカバンの中に入れて。ときどきカバンの中身を出してみては、「本当に忘れ物ないかなぁ?」って、けっこう入念にチェックしてました(笑)。――石原さんといえばハワイ好きで有名ですが、ハワイにも子どもの頃から遊びに行っていたんですか?ハワイは、3歳のときに行ったのが最初なんですが、ほとんど記憶がないんです。でも高校の修学旅行で14年ぶりに行ったら、想像以上にキレイな場所であることに感動しました。それが、好きになったキッカケです。――ハワイにはいろいろな楽しみ方がありますが、石原さんにとって一番の魅力は?私は川とか海がすごく好きなんです。やっぱりハワイは海がすごくキレイじゃないですか。ワイキキビーチ沿いでも、魚を見られる場所があるんですよ。

私、面倒くさくって水着を持っていかないので、ハワイに行っても海には入らないんですけど(笑)、砂だらけになりながらスニーカーでビーチまで行って、浅瀬で魚とかカニがいる場所を見つけては、そこでずっと過ごします(笑)。ハワイに行ったら100%そこで観賞してます。――水族館ではなく?(笑)そうですね(笑)。ワイキキ中心部の、ホテルがたくさん建っているエリアから海があって砂浜があって、ぴーって出てる岩のところに、魚たちがいっぱいいるんです。そこで見るのが一番オススメです。

とくにハワイでは、日本では見られない魚を見られるから。めったに見られないものを見られるのが、すごく楽しいのかも。

――箱根旅行のエピソードでも、「魚を見るのが好き」というお話がありましたが、そんなに好きなんですね。はい。理由は……ちょっと自分でもわからないんですけど(笑)。魚が泳いでるのを見ると「いいな、私も泳ぎたい」っていう気持ちになります。――「泳ぎたい」とおっしゃいますが、生まれてから一度も海に入ったことがないんですよね?入ったことないんです、一度も。雑誌の撮影を海で行うことはありましたが、服を着てるし、足先をつけるくらいなので、たぶんあれは「海に入った」うちにならないですよね?(笑)

――ならないと思います(笑)。ずっと入ってみたいっていう気持ちはあるんです。海に入ったら、サーフボードの上で棒を持って……。――SUP(スタンドアップパドル・サーフィン)のことですか?あ、SUPっていうのか! あれをやりたいって、5年くらい思ってるんですけど、いまだに実践できてないんです……。近々できたらいいな。

夏休みの自由研究で、特別賞をもらったことがある!

――石原さんが小学生の頃はどんな女の子でした?小学校の頃は、今よりもっと活発でした。休み時間はひたすらドッジボールや鬼ごっこをやったり。あと、空中ブランコがある学校だったんです。今思うと、そんな学校なかなかないよなって思うんですけど。不思議ですよね?――空中ブランコ……? (1階の)部屋の窓枠の上くらいの場所にぶらさがる感じの高さなんですけど、小学生にしたらけっこう高いんですが、それで遊んだりしてましたね。――夏休みの宿題は、いつやるタイプでしたか?小学校1~2年生のときは本当にやりたくなくて、夏休みの最後の日に慌てて漢字ドリルとか計算ドリルとか絵とか作文とかをまとめてやっていたんですが、やっぱり終わらないんです(笑)。それで、先生にどうやって言い訳をするかっていうので苦しんでからは、宿題の仕方を変えようと思いました。

小学校3年生以降は、なるべく夏休みが始まった翌日からスタートして、1週間で終わらせることを目指していました。でも前半に勉強を詰め込んで後半は遊んじゃうから、2学期が始まった直後のテストではいい成績が取れなくて。勉強したことが抜けちゃってるんです。毎日コツコツやるのが大事なんだよって、今となっては思います(笑)。――でも夏休みのあいだは、一生懸命遊ばないといけないし(笑)。そうなんです!! 夏休みのお昼にやってる『キッズ・ウォー』(ドラマ)を見るのが大好きでした。

――夏休みの自由研究では、どんなことをしてました?お父さんに手伝ってもらいながら、貯金箱を作ったりとか。じつは、県のコンクールに出展されたことが一度だけありまして。

お酒が入ってる瓶? その空き瓶のフタの真ん中に穴を開けるんです。で、上と下に2本つないで、中に液体のりを入れて、「のり時計」を作ったんです。――砂時計の「砂」の代わりに「のり」が入ってるんですね。そうです! すごく簡単に作れるんですけど、それが、まさかの特別賞をもらっちゃって!! ――賞!?なんと適当に作ったら、3分ちょうどになったんです。――それはスゴい。こんなことってあるんだ!?っていう。奇跡が起きました(笑)。

人生の中で賞をもらえることって数少ないので、すごくうれしかったですし、私の自慢です(笑)。今でも家族で「よく賞を取れたよね」って話題があがりますから。

理想の夏デートは、浴衣で川沿いを散歩すること

――では現在、夏と聞いて思い浮かべるイベントは? 花火かなぁ。花火大会に初めて行ったのが、2年前なんです。「人混みに連れて行くのが大変だからダメ」って家族に言われてたから(笑)、それまで行ったことがなくて。

でも大人になって、友だちと一緒に行ってみようと思って、2年前に行ったんです。「あんなにいっぱい花火を打ち上げるんだ」って感動しました。すごくキレイだったので、それ以降は毎年、花火大会に行くようになりました。――浴衣を着ることもありますか?浴衣は持ってないんです。みんなに「浴衣を着て長時間歩くのは大変だよ」って言われるので。

あとはお祭りにも行きますよ。きゅうりの1本漬けを食べます。――渋い(笑)。あはは、たしかに。わたあめじゃなくて、きゅうりの1本漬けっていう(笑)。

――では、突然ですが「理想の夏デートプラン」を妄想してください!夏デート!? うわぁ、いいですねー。なんだろうなぁ……。

あ、でもさっき話題に出た浴衣は、花火大会だと人が多くて大変そうだなって思うんですけど、京都ではよく着てる方がいるって聞いたんです。だから、京都の街並みで浴衣を着て歩いてみるのは憧れます。

とはいえ、自宅から浴衣を着て行くのは大変ですよね。絶対に着崩れしちゃうし、下駄もずっと履き続けるのはキツそうだし。――京都に着いてからレンタルするのはどうでしょうか?いいですねっ。京都に着いて、浴衣を着たあとは……何があるんだろうな、京都って。

あ、友だちに「鴨川がいいよ」って聞きました! だから、鴨川に行ってみたいです。川沿いをお散歩します。

あと、地名はわからないのですが、細い石畳の坂道も写真で見たことがあって。そこも素敵だったので行ってみたいです。――京都はこれまで行ったことがないんですか?行ったことはあります。中学の修学旅行と、1回だけプライベートで。ただ、私はいつもあんまりどこだかわからずに歩いてるんです(笑)。しっかり者の友だちが、旅行のしおりを作ってプランも考えてくれて、案内までしてくれるんです。次は自分で調べて、町を散策したいと思います。

石原夏織(いしはら・かおり)

1993年8月6日生まれ。千葉県出身。A型。2010年に声優デビューし、2012年『輪廻のラグランジェ』(京乃まどか役)でテレビアニメ初主演。2013年に第7回声優アワード新人女優賞を受賞。主な出演作にアニメ『みにとじ』(瀬戸内智恵役)、『色づく世界の明日から』(月白瞳美役)、『マギ』(アラジン)、『小林さんちのメイドラゴン』(真ヶ土翔太役)、『変態王子と笑わない猫。』(小豆 梓役)、『アイカツ!』シリーズ(音城セイラ役)など。2018年3月にポニーキャニオンからデビューし、今年4月に『石原夏織1st LIVE Sunny Spot Story』のBD &DVDをリリース。オフィシャルtwitter(@kaori_staff_)

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